悪質な取立て

刑法に触れるような行為が生じた場合は、刑法の規定により刑事処分が執行されます。

借主に怪我を負わせた場合

傷害罪(刑法204条)、人の身体を障害した者は10年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料。

借主が暴力をふるわれた場合

暴行罪(刑法208条)、暴行を加えた者が人を障害するに至らなかったときは、二年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留。

借主が脅迫を受けた場合

脅迫罪(刑法222条)、生命、身体、自由、名誉または財産に対し害を加える旨を告知した者は、二年以下の懲役または30万円以下の罰金。

借主が逮捕・監禁された場合

逮捕・監禁罪(刑法220条)、不法に人を逮捕し、または監禁した者は三月以上五年以下の懲役に処する。

貸金業者や貸金業者から委託を受けた者が、貸金業規制法21条の取立て禁止行為の規制に違反した場合、貸金業規制法21条1項で、債権の取立てで「人を威圧しまたはその私生活もしくは業務の平穏を害する言動により借主(債務者)を困惑させてはならない」という規定に違反した場合には罰則が強化され、一年以下の懲役または300万円以下の罰金に処し、またはこれを併科することになっています。

また、悪質業者に対しては行政処分もあります。貸金規制法36条では、債権の取立てをするにあたり、第21条(取立て行為の規制)の規定に違反した場合には、内閣総理大臣または都道府県知事は、一年以内の期間を定めて業務の全部または一部の停止を命ずることが出来ます。

更に、情状が酷い場合にはその業者の登録を抹消しなければならないと定められています。このように取り立て規制などに違反する取立てをした貸金業者は懲役・罰金などの刑事罰、また業務停止、登録抹消といった行政処分を受けることになりますので、債務者や保証人あるいは家族などが、貸金業者より違法な取立てを受けた場合には警察や検察庁に対して告訴・告発をして刑事処分を求めることが出来ます。

また、監督行政庁に対しては行政処分を求める申したてもできます。なお、取立て行為が悪質で不法行為となる場合には、損害賠償請求も可能です。